猫屋敷+

TRPGサークル グループねこぢゃらしの活動記録

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【混沌の血脈】第1話「輝ける暗黒の書」3

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Ep.3 たとえ心臓が止まっても、恋はハートでするものさ

椎名 「やややややややああ、さ…さくやさん」
KP 「・・・・・」



柊 「どうなすったんですか、(三吉を見て)…こちらのかたは?」
三吉 「私は椎名の友人で、童話の挿絵を書いてます、坂本 三吉といいます」
柊 「『柊さくやと申します。はじめまして』 でもまだ顔が こわばってる」
三吉 「実はですね、椎名がちょいと右手を怪我しましてね」
柊 「まあ、それは大変ですわね。お仕事は大丈夫ですの」
椎名 「だだだだぢじょうーぶ、ですよ、はははは」
三吉 「これが大丈夫じゃないんですよ」
柊 「はあ」
三吉 「つまりですね、彼の代わりに童話を書いて欲しいの ですよ」
柊 「え、私がですか」
三吉 「ああ、ちょっと言い方が変でしたね。つまり、彼が 話す、貴方が書くということです」
柊 「代筆ということですわね」
椎名 「思いっきり首を振る」
柊 「…はい、わかりました。私でよろしければ」
椎名 「多分その後にへらーって笑うと思う」
柊 「では、どちらのほうで」
椎名 「病院で書くだろうから、自分の住所と、診療所の住所と、楠見さんの名前を書いて、三吉さんに渡す。 『これ、おれんち、こっち、あいつんち』」
楠見 「あんたは蛮族か」
三吉 「はい。これが連絡先」
柊 「これはいつから始めたらよいのでしょう」
椎名 「あ、あしたからお願いしますっ。声が裏返ってる」
柊 「わかりました。にっこり」
椎名 「じゃあ、その診療所の所にいると思いますからー。 またあしたっ。って言って走り去る」
柊 「去っていったので、呆然とするかも」
三吉 「…それじゃあ、お願いしますね」
柊 「はい」

楠見 「はあ、人がすいた。清四朗君ほっといてごめんね。そろそろ…あれ、清四朗君どこいったんだい」
楓 「さっき出掛けましたけど?」
楠見 「もっと早く言ってよ。彼はあれでも重病人なだよ。心臓が停まったんだからね、さっきは」
楓 「まあ、そんな事とはつゆしらず」
椎名 「しばらくしたら帰ってくる」
KP 「椎名さん、家から原稿とか取ってきたりしないの」
楠見 「三吉さんに取ってきてもらえば」
三吉 「とりあえず、診療所に戻る」
楠見 「いやあ、なにやってたんですか、清四朗君」
椎名 「いやあ、ちょっと」
楠見 「やけどは早いうち治療しないと治りが遅いよ。全治一週間になっても知らないからね」
椎名 「全治一週間…。そしたら一週間彼女に会えるんだ」
楠見 「とりあえず今日一日は、安静にしていること。まあ、ご飯は何とかしよう」
椎名 「僕…白いご飯が食べたいな。ここ一週間まともな物食べてない」
楠見 「今月の給料、半分まわしてくれるなら構わないよ」
椎名 「半分はちょっときついんだよな」
楠見 「…君は何年ためてるんだい。ツケ。そろそろ僕にも我慢の限界ってものがあるよ」
椎名 「それは…細々とした生活費から一生懸命」
楠見 「出してもらってないんだよう」
椎名 「本人出しているつもり」
柊 「そして毒メシに格下げか」
楠見 「まあ、いいよ今日は。ぷんぷん」
椎名 「ううっ、すまないな、しんた。」
楠見 「にしても、今日は随分早く仕事が終わったな。人を使ったということに気付いていない」
楓 「ひどい」
楠見 「じゃ、そろそろご飯にしようか」
楓 「あの…、お話は」
椎名 「なんだっけ」
楠見 「君ぃー、死にかけたこと忘れちゃ駄目だよ。心臓が停まったんだよ」
椎名 「うん、彼岸は見えなかったよ」
楠見 「そ、そうか」
楓 「じゃあ、あの時の奇妙なうめき声は貴方でしたか」
椎名 「ちょっと感電しちゃってね。なんかこうビリッとしたと思ったら、目の前真っ暗になってね。気がついたら、焦ってるしんたと検死官がいたんだよ」
楠見 「さすがに心臓が停まったときは僕もびっくりした」
楓 「聞いたらなんでも話してくれるんだろうか」
楠見 「もちろん。タブーがないから。でも新聞記事として発表できるような内容じゃないと思いますよ」
楓 「まあ、そこらへんは多少手を…。はっ」
楠見 「まあ、僕はいいけど。お巡りさんに止められてからじゃ遅いからさ」
椎名 「だけど、しゃべるんだろうね。朝教授に呼ばれて…べらべら」
楓 「教授は普段どんな人だったんでしょうか」
椎名 「明るくて、人望もあって、いい人だったよ」
KP 「うん。学会でも認められてて、ついこの間も中東の方に、キリスト教についての調査に行ってきたよ」
椎名 「多分、出会ったときのことまで、しゃべっている」
楓 「全部メモしてんだろうね」
楠見 「二人とも頭悪そう」
楓 「ははは、はっ、夕刊に間に合わない。どうしてこんな時間に」
楠見 「そう言えば何故ここにいらっしゃるんです?」
楓 「この話をうかがうためですっ」
椎名 「そう言えば楓ちゃん使われてたよね」
楠見 「誰に」
椎名 「しんた。すごいこき使ってたじゃん。シロウトを」
楠見 「おぼえてないよ、そんなこと」
椎名 「んー、タダ働きだったよ、楓ちゃん」
楠見 「どうりで今日は能率が良かったわけだ」
楓 「…記事の為なら、命も賭けましょう。でもひくひく」
楠見 「ごめんね覚えてないんだよ。ははは」
椎名 「まあ、楓ちゃんこれで話もいっぱい書けるだろ」
楓 「ええ、ありがとうございます。明日の朝刊を見てくださいね」
椎名 「タダでちょうだい」
楓 「買ってください」
椎名 「取材料としてさ」
楓 「取材料は今日の手伝いでチャラということで」
椎名 「え、それは彼の…。僕のは」
楓  「あなたは、教授の家から送ってあげました。それでは今夜はごきげんよう」
KP 「ははは、去っていってしまった」

楠見 「いい友人を持って幸せですね清四朗君」
椎名 「あーゆートコがなけりゃ、いい奴なんだけどね」
楠見 「なかなか働き者でいい娘だと思うよ」
椎名 「楓ちゃんも、しんたぐらい心が広ければなあ」
楠見 「医は仁術って言いますからね。このくらい心が広くないとやっていけないんだよ」
KP 「…。」

椎名 「三吉さんは送って帰っちゃったの?」
三吉 「あ、椎名の家に寄って荷物取ってくる」
KP 「三吉さんが椎名さんの家に行くと、戸口のところに知らない若い女の人が立っている」
三吉 「どんな人?」
KP 「割合奇麗な人ですね。APPは大体13ぐらい」
三吉 「えーと、椎名にご用ですか」
KP 「はい、そうですけど。あなたさまは」
三吉 「椎名の友人です」
KP 「『まあ、そうですか。私父の実家の方に行っておりまして、これを差し上げようと思って持ってきたのですけど』風呂敷に包まれているのは、何やらごろごろした物ですね」
三吉 「ああ、それはどうも。なんですかそれは」
KP 「みかんです」
三吉 「あ、本人は今ここにはいないので、渡しておきます」
KP 「ご旅行にでも行っていらしゃるんですか」
三吉 「ちょっと…、怪我をして入院しているんです」
KP 「まあ、この間お会いしたときは元気そうでしたのに」
三吉 「うん、まあ、突然するのが怪我だよね」
KP 「…それもそうですわね。それでは有原が、こちらのみかんお届けしたとお伝えください」
三吉 「有原、ですね。はい、わかりました」
楠見 「聞いてないから、何の疑問も持たないよね」
KP 「それでは、よろしくお願いします」
三吉 「わざわざどうも」
KP 「三吉さん、目星振ってください」
三吉 「22、OK」
KP 「どこかから帰ってきた、という感じですね。大きな荷物を抱えているといった。去って行った先は…、世田谷です」
楠見 「…伏線だな」

この後鍵の掛かっていない清四朗君の部屋から、荷物を取り出す三吉さん。そして楠見診療所では…

椎名「涙流しながらご飯食べてる。いやあ、こんな立派な食事久し振りだ」楠見「一応塩魚もあるからね」椎名「こんな大きいの食べていいのか」
楠見「…ちゃんと噛んで食べるように」
椎名 「あ、三吉さん、持ってきてくれたのかい」
三吉 「うん、こっちが道具と着替え。こっちがみかん」
椎名 「?。君の差し入れかい」
三吉 「俺な訳ないだろ。そんな金ないよ」
椎名 「じゃ、誰から」
三吉 「おまえの家に行ったら、家の前に女の人が立っていて、おまえに渡してくれって」
椎名 「なにかな」
三吉 「有原って言ってたな」
楠見 「ぴきーん」
椎名 「有原---?もしかして、かずこさんかな」
三吉 「若い女の人だったぞ」
椎名 「うちに来る有原っていったら、かずこさんしかいないけどさ。彼女どこかに行ってたのかな」
三吉 「旅行の帰りみたいだったけどな」
楠見 「それなら家にいなかくても、しょうがありませんね」
椎名 「あ、このまま家に帰っちゃったら…」
楠見 「それはまずいですね。しょうがない、有原さんの家に向かいましょうか」
椎名 「うん、ってこの体で行こうとする」
楠見 「安静にしてて欲しいんだけどな。自分がどういう状態か分かっています?」
椎名 「だってしんたが、突然行ったって怪しくないか」
楠見 「僕はそんなに怪しいかい」
椎名 「いきなり来た知らない人が、僕は怪我をしていて、お父さんは死にましたって言うのかい」
楠見 「それは、そうだね。しょうがないから行こうか」
椎名 「じゃ、頼むよって、自転車の後ろに乗ってる。あ、三吉さんはどうするんだい」
三吉 「仕事があるから帰るわ」
椎名 「じゃあとりあえず、出来た分だけ渡しておくヨ」
三吉 「あぁ、すまんな。あとな、鍵はかけておいたほうがいいぞ」
椎名 「ははは、鍵どこいったかわかんないんだよな」
三吉 「それじゃまた明日来るから」

楠見 「清四朗君、この自転車は、君を乗せて耐えられるほど、強くないよ」
椎名 「じゃあ、どうやって行くんだい」
楠見 「君にも僕にも、二本の足があるからね。さあ行くよ」

KP 「有原宅につきました」
椎名 「明かりはついてるかな」
KP 「うん。ついてる」
椎名 「がんがんがん」
KP 「はい、どちら様ですか」
椎名 「あ、椎名です」
かずこ 「まあ椎名さん。みかん受け取っていただけました」
椎名 「あ、どうもごちそうさまでした。いったい何処へ行ってたんですか?みかんと言うからには和歌山ですか」
楠見 「愛媛というものありますよ」
かずこ 「横浜の方なら汽車も出ていますから、あちらの方まで行ってきたんですよ」
椎名 「え、横浜ってみかん採れるんですか」
かずこ 「あまり有名ではありませんけど。あちらの方に父の実家がありましたものですから」
楠見 「言わなくていいのか、という顔でそっちを見ている」
椎名 「多分、どうしようって顔で見てると思う」
楠見 「僕に聞かないでください、って目で見返す」
かずこ「それより上がっていらっしゃいませんか。父はまだ帰ってきていないようですけど」
椎名 「あの、ちょっと事情がありまして…」
かずこ「そう言えば、怪我をなさったとか。そのことですか」
椎名 「大丈夫ですよ、こんなの」
楠見 「足、げしょ。早く言いなさい」
椎名 「いやあ、実はお話しが…。ずばっと言っちゃって、いいのかな」
楠見 「いや、あの、大変申し訳にくい事なんですが」
椎名 「教授が警察の人に連れていかれたんですよ」
楠見 「ちがーうっっ」
かずこ 「う、うちの父がいったいどのようなことで」
楠見 「ちょ、ちょっと待って下さい。違うんです。貴方のお父様が誠に不幸なことなんですが、心臓マヒで亡くなられたのですよ」
KP 「口元に手を当ててうつむいているね」
楠見 「いやな役…」
椎名 「すまん」
かずこ 「それで父は…。部屋には鍵がかかってたんですけど」
椎名 「警察がかけていったのかな」
楠見 「駐在の人が来たので、多分遺体はそちらの方に」
かずこ 「そうですか」
楠見 「そちらの方に向かったほうが、よろしいのではないでしょうか。なんでしたら付き添いを」
かずこ 「とりあえず中に入っていただけますか。もう少し詳しくお聞きしたいのですが」
楠見 「…では、おじゃまします」

KP 「奥の方に行くところで、目星チェック」
楠見 「16だから、成功」
椎名 「成功だよーん」
KP 「そしたら、食事の用意が一人分だと思った」

楠見 「おや、夕げの用意をなさったんですか。お父様は帰ってこないと?」
KP 「え?いいえ、でも外で食事を取るのかと思ったものですから」
楠見 「あせってる?」
KP 「心理学ある?」
楠見 「あるよ、当然」
椎名 「その前にかずこさんの性格考えて、教授の分用意しないなんてあるのかな」
KP 「前もって言われていれば、用意しないことは十分あるだろうね」
椎名 「今まででかけていてわかんないから、用意しとくんじゃないかな」
楠見 「用意してそうだよね。…15。わかるよ」
KP 「椎名さんも振ってみて」
椎名 「出れば二人いっぺんに分かる、と。…わかんないな」
KP 「そんなことしないないんじゃないかな、くらい」
楠見 「とりあえず気にはなる」
KP 「とりあえず居間の方へ。『それで、あの、どのような状態だったのですか」
楠見 「気になるんで、逐一見てます」
椎名 「僕は話す」



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